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「さっきまで空の王とやらと戦ってたんだろ、お疲れ」

「誰かいるかい、と聞くのもおかしな感じだね、最早」

まあ誰だか知らぬ彼も疲れているだろうから労いのひとつくらいならと思ってな。

「だからと言って僕たちも深夜二時までここにいる理由はないだろう」

「イエスウィーキャン」

「明らかに返答としては間違ってるけど」

それは仕方ないデフォルト。
二度とは取り外せないオプション。
それが悲しいけど真実なんだ。

「君がまともになれば、と思ったのだが天地がひっくり返ってもありえないことだね、失礼」

「いや失礼が失礼だろ君」

そうかい?とかいいつつクスクス笑い。毎度おなじみだ。
喫茶店はといえば深夜二時ってこともあり閑散としている。
俺とこいつ以外にはマスターと携帯ゲーム機をもっている男性が一人。
俺も持ってきて一緒にやろうか。狩猟か育成か、どちらでもかまわんぞ!

「それで?僕はどうなるのかな?」

「一緒にやるか?」

「僕は持ってないよ、親にも言われてるし僕自身欲しいと思ってないから」

「あーそうだったな。お前の家はそこはかとなく厳しいからな」

「普通じゃないかな?」

今時門限七時とかは普通じゃないと思うがな。

「だから今現在僕は内心ドキドキだよ?門限を越えて、ここにいるんだからね」

マスターが「私からのサービスだよ」といってほどよい暖かさのコーヒーを置いてくれた。
マスター眠くなったりしないのか?結構な時間だと思うのだが。
だがありがたい。正直この静けさはかなり堪える。今にも落ちそうだ。

「僕を置いて一人で寝るなんて、許せないな」

「なら帰ればいいだろう」

「いまさらそんなことしたら説教五時間コースが待っているよ。さすがの僕でもきついよ」

「じゃあどうするんだ?ずっとここにいるのか?」

「…君がいいって言うなら君の家でも構わない、けど?」

是非招待したいところなんだがな。問題が一つあるんだ。

「問題?」

「鍵、どっかで無くしたみたいでな」

「…」

「…てへっ」

「…」

「ごめんなさい」

「はあ、仕方ない。ここの喫茶店が二十四時間営業でよかった」

「まったくだ」

「…もう」

なんか言ったか?と尋ねるとなんでもないとだけ返答し黙り込んだ。
静けさの二重奏ここに極まる。
俺たちが喋らないと恐ろしさがこみ上げてくるほどに静かなのだ。
あるのは、コーヒーの苦い香りだけ。
その香りでさえも飲み込むほどに、世界が時を止めたかのように。
ん…?静かってか、俺の、いし、き…が…

「ぐううううううううう」

「ちょ!?君!ずるいよ!僕を置いていくのか!?」

「おやすみなさーい」

「こ、こらーっ!だめだったら!」

意識が途切れる。俺の記憶はここで終わる。


「う、うさぎはさびしいと死んじゃうんだぞ!ううっ」

聞こえてない。これっぱかしももう聞こえてはいないだろう。
門限を破るということをしてまでがんばったのに…。
いけずにも限度ってものが、ん?
…実はチャンスだったりして。今なら好き放題。
顔が赤くなるのがわかる。だめだめだめだめっ!

「そうよ、だめよ私。彼の同意もなしにそんな獣みたいなことをしちゃいけない、そもそもそういうのは女性がするものではなく男性がすることであって私がしてしまったらそれはなんだか人権を破棄してしまう感じがなきにしもあらずみたいなニュアンスもありそうな気がするし、というかなぜ彼は普通にねている…」

ボフッ

おもっいたっ!なになに?
あれ、彼がいない?さっきまでそこにみっともない顔で寝てたのに。
その前になんかひざあたりが重いなんd

「ぐうううううううううううううう」

…へっ?は、ふ?かれ、えっ?ふえ、ふに
ふにゃあああああああああああああああ


そして朝起きたら、俺は悪いこと一つしてないと思うのにやつに五時間説教された。
だれか説明を。詳しく。
存在が罪ですね。
2009.05.04 Mon l 自作小説 l top ▲
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