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既に午後。空は雲に覆われて、雨が降っている。

P「今日は一日大変だったなー」

伊織「バカリボン、じゃなかった。春香は結局どうしたのよ?」

P「あのあと帰ってきたよ。やけに笑顔だったけど」

伊織「大抵笑顔じゃない、春香は」

P「でもなんかな、寂しそうだった」

伊織「春香の笑顔が?あの屈託のない笑顔が?」

P「俺にはかげって見えたよ、今日は一段と」

伊織「今日は、ってことは普段も?」

P「週に二~三回はあるな」

伊織「…よく見てるわね」

P「一応プロデューサーだしな」

雨は止まない。

伊織「千早は?」

P「落ち着いたみたいだ」

伊織「寝てるの?」

P「ああ」

伊織「そう」

雨は止まない。

P「それにしても今日はどうしたんだ?オフだろ?」

伊織「仕事じゃなきゃ来ちゃいけないの?」

P「そんなことはないけど、珍しいと思って」

伊織「毎回思うんだけど、そんなに珍しいの?」

P「なにが?伊織がオフの日に事務所に来ることがか?」

伊織「それも含めて、最近珍しい珍しいって言うじゃない」

P「ああ、まあ最近の伊織の行動は昔の伊織じゃあまり考えにくいからな」

伊織「…そう」

P「でもいいんじゃないか?休みの日にも会えて俺は嬉しい」

伊織「バカ」

P「あはは」

雨は止んだ。外は薄暗い。

伊織「今日は、その」

P「ん?」

伊織「理由が、ね。あってきたのよ」

P「そうなのか」

伊織「その、理由は」

P「ああ」

伊織「あんたに、あああ、あいあい…」

P「あい?」

伊織「あああ、会いにきたのよっ!こんのバカァッ!」

そのまま事務所を飛び出して去っていく、脱兎の如く。

P「…今日は兎が多いな」


伊織「ああ、もう!言って逃げてきたら意味ないじゃない!」
伊織「元はと言えばあいつが気づかないからいけないのよ!」
伊織「もう!本当にもう!」

そのとき、携帯が震える。マナーモードの携帯がメールか着信を訴えてくる。
すぐに振動しなくなったのでメールのようだ。携帯を確認する。

伊織「…あいつからだわ」


タイトル:無題 
急に飛び出すなよ。びっくりするだろうが。さっさと帰ってきなさい。
それと、会いに来てくれてありがとな。

伊織「…」

プシュー。プスプス…

曇りの隙間から、日の光がほんのりと差していた。
2009.05.26 Tue l 自作小説 l top ▲
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