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笑いにはいろんな種類がある。
愛想笑いとか苦笑いとか失笑とか、いろいろある。
それのどれもが純粋に笑いとは言えない。心から笑う。
きっとその時は、笑顔になる。目も、口も、眉も、全部総動員しちゃって笑顔になる。

「なにそれ?」

「うわっ!?勝手に見るなって!」

「詩?」

「うう、まあ…そうだけど」

彼女が笑った。この笑いはきっと僕が大好きな笑いだ。
なにもかも忘れちゃって、笑うことに精一杯とか、余裕をもってるけど我慢できなくて笑っちゃうとか。
彼はそんな笑いが好きである。

「笑わなくてもいいだろ」

「でもそこには笑ってほしい、そんなことが書いてあるじゃない」

「そうだけどさ、不意打ちは恥ずかしい」

「…可愛い」

「だー!もう!やめろって!」

そのまま二人は走っていく。彼女と彼を見て、通行人は笑う。
なかには嘲笑している人もいる。そんな人は笑顔じゃない。
笑うから笑顔になるんじゃなくて、笑顔だから笑ってる。
たとえば涙を流しながらでも笑顔で笑う人がいる。
その人は泣き顔なのだろうか?そうじゃないと思う。
きっと笑顔に見えると答える人が多数いるだろう。
涙を流していたとしても、心底笑っているなら笑顔に見えるだろう。
笑顔とは、本当に笑っているということを示す純粋な記号だと思う。
ごく単純で、それでいてなきゃいけない記号なのだと、そう思う。

そういえばあの二人はどうしただろうか。

「まてー!」

「あー!ちょ、ちょっとたんま!足がもう」

「い、いきなり止まるなー!」

「「ああーっ!」」

盛大にこける二人。それを見て笑ってしまった。
…今の笑いは笑顔だったろうか。次は鏡でも用意しておこう。
2009.05.27 Wed l 自作小説 l top ▲
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