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2010/11/20 (Sat) 記念すべき二回目

ステキな作品を見て勝手にss書いちゃう大作戦。また公開の許可をもらったので公開します。
元ネタは東方陰陽鉄なので、東方キャラクターとブロントさんがでてきます。ご了承ください。
タイトル「またね」

元のネタとなった絵の作者さまのぼんじりさんの許可を頂いたのでピクシブからその絵をもらい文章の途中に入れて再投稿しました。
挿絵 ぼんじり様からお借りしました
絵のタイトルが「「…また一人ぼっちに戻るのかー…」」、作者はぼんじりさんです。


私はあんまり頭が良くない。だからそれを利用して知らない振り、気づかない振りをしていた。
それを加速させるくらいに二人が暖かかったのも手伝って私は私を騙し続けることができた。
けどその二人から元気が、真夏の太陽のように熱いほどに暖かかったものが春のぽかぽかしたものへと変わり
やがて冬の枯れてしまった木のように、どんどんなくなっていった。
最初はそれを繰り返していたのにやがて真夏が影を潜め、春が息を潜め、後に残ったのは冬だけだった。
私はそれでも見てみぬ振りをしようとしたけど、二人の顔に刻まれる皺を見るたびに本音が露になる。
だから私は二人の顔もどんどん見れなくなっていって、でも一緒にいたくて、その二つに板ばさみになって苦しかった。
一緒にいたい、けど顔は見たくない。見えにくい。そうして私は闇を操る。
二人の顔を見るときだけ自分の視界を闇で囲った。以前は自分の周りを囲うことしか出来なかったけど今は自分の周りにならどこでも好きに闇を出せるようになった。
二人に本気で怒られたときくらいからだったかな。
どうしても見なきゃいけないときは目の辺りを小さな闇で覆ってすぐに首のあたりに目線をずらす。
これが辛かった。いつでもそれに気をつけなきゃいけなかったし、たまに失敗することもあったから。
それでもめげずにがんばって毎日毎日気をつけて、やっと使い分けが出来るようになったとき。

あら、うまくなったものねぇ。

って言われた。最初は何がうまくなったのかわからなかった。

すまにぃな、俺達の顔はちょとsyれにならなくなってしまった感。

そう言われた。そこで二人が私のしていることに気づいていたことがわかった。
違う、違う違う違う。これは私が勝手にやったことで二人は何にも悪くなくて。
そんなことないと言いたいのに、でも口が動いてくれなくて。
私がずっとそうやっているものだから二人は気を使って後ろを向こうとしてくれて。
違う違う違う違う違う。私に背を向けないで、行かないで。
一人に、しないで!
必死になって二人の背中を掴んだ。行ってしまわないように、強く、引っ張った。
がくんっ
二人とも、軽かった。前は押しても引いてもびくともしなかった二人とはまるで違う。
そうして振り向いた二人の顔を、正面から、まじまじと見たとき。
前よりもよりいっそう皺が深く刻まれた顔。
たくましかった、綺麗だった腕も細く。
髪の毛だってぼさぼさだったけど。

私に向けてくれた二人の笑顔だけはあの頃のままだった。

今まで自分の中で押さえつけていたものが一気に溢れてきて、止めることもできなくて。
ずっと我慢してきた涙を、嗚咽と共に流した。
そうしてる間ずっと二人は抱きしめていてくれた。前ほど力強くなかったけど、それでもずっときゅっと抱きしめててくれた。
それから私は自分の目を闇で覆うのを、気づかない振りをしていた自分の本音を隠すのもやめた。
しっかりちゃんと二人を見て、笑って、あの時と変わらない毎日を過ごした。
たまに二人を見てずきっとして泣きたくなることもあったけどやっぱり笑顔でいたかったから。
三人で笑って過ごしていた。そんなとき私はちょっとだけ夢をみた。
このまま三人で、少しくらい皺があっても身体は軽くなっても、ずっと一緒にいられるんじゃないかって。そう、思った。
それから二人はすぐに動けなくなって、笑うことも少なくなって。あの時余計なことを願ってしまったって本当に後悔したんだ。
でも私のことを思って無理にでも笑ってくれていた、と思う。心の底から無理に笑う二人を見るといつも心がずきずきとした。でも、だからこそ。
私も笑った。その笑顔を曇らしちゃいけないと思って、笑いながら横になる二人にお水とかご飯とかを持っていきながら。
そんな日が続いた毎日のある日、二人が急に元気になって布団から起き上がったんだ。
びっくりして、それ以上に嬉しかった。起き上がった二人はずっと変わらなかった笑顔を見せてくれた。そう、それは私の大好きな笑顔。
その一日はまるであの頃が帰ってきたかのように思った。
三人で座ってお茶を飲みながらゆっくりしたり。
二人の会話を聞いて笑ったり。
昔の思い出をちょっと言ってみたり。
あの頃それが当たり前だった日常が戻ってきたみたいで、本当に嬉しかった。
その夜は三人並んで一緒の布団で寝た。二人が両側で、私が真ん中。冬の寒さが嘘のように暖かかった。
二人が話し出す。私もたまに喋ってみる。

今日は遊んだわねぇ。

そうだな、これで思い残すことはにぃな。

そーなのかー。

縁側でゆっくりしてただけじゃないの。

うちのシマじゃあれも遊びのうちだべ、ルーミアもそう思っているのは確定的に明らか。

うんっ。

ほら見ろ見事なカウンターで返した。

さすがナイトの信頼度は違いすぎましたねぇ。

あはは。

ほむ、そろそろオネムの時間なんだが?

そうですね、これ以上起きてると病院で栄養食を食べるハメになっちゃいますね。

そうなる前に俺は意識をシャッタアウトさせるだろうな。おれ羊数え歌で100とか普通に数えるし。

寝付けないのかー。

バカなこと言ってないでもう寝てください。

どちかという大反対だがもうすでにおれの眠気が有頂天だからなそうしてやる。

はいはい強がりすごいですね。

それほどでもない。それじゃルーミア。

なに?

おれはいつでもカカッと駆けつけるからな。じゃあな。

おやすみなのかー。


やれやれようやく、ね。それじゃ私もかな。

…やっぱり。

どうしたのかしら?

ちょっと前、寺子屋でふうぜんのともしびってことばを教えてもらったの。

へぇちゃんと意味はわかってるのかしら。

火がもうすぐ消えちゃいそうだってこと。

そのまんまじゃない。

本当の意味は何かがもうすぐ消えてしまうってことだって言ってた。

大体合ってるんじゃないかしら。

…そうなんでしょう。

まあそうかもね。あの頃ほど元気じゃないし、正直そうね。

じゃあもう。

安心なさい、この人言ってたじゃない。いつでも駆けつけるからって。黄金の鉄の塊で出来ているナイトが嘘をつくはずないわ。

でももう!

だから私がちょっと行って連れ戻してくるわ。どうせ迷子になってるだろうから。

…。

じゃあ私も行ってくるから、ルーミアは私達がいない間自由になさい。帰ってきたら呼んであげるから。

…やだ。私も一緒に行きたい。

バカ言うんじゃないわよ。そんなこと許さないわ、後を任された身としてはね。

私も、私も一緒にいきたい!置いてかれるのは嫌!だってそしたらまた―――。

一人なんかじゃないわ。

えっ?

あんたは一人じゃない、もう一人なんかじゃない。私達以外にももういっぱい頼れる人がいる。最初のうちは誰でもいいから頼っちゃいなさい。
アリスなんていいわね。衣食住と困ることなんてないわよ。

でも、でもぉ!わたじはぁっ!

ほらほら泣かないの。私だけ泣き顔で見送られるなんて真っ平ごめんよ。

うぅ…。

でもそうね、三人での生活は私一人のときだけよりも楽しかったわ。ありがとうルーミア。

うん、うん!わたじ、もぉ、だのじがっだぁっ!

笑えるじゃない、最初からそうしてればいいのよ。それじゃ私も行くわ、困ったあの人を連れ帰りにね。ああそうそう。
ルーミア、一つ教えてあげるわ。

な、ぁに?

輪廻転生、例えいなくなっても何度でも帰ってくるってこと。それじゃ。

そうして二人とも喋らなくなった。静かになったことで私はわかってしまった。
もう二人はいないんだって。
わかった途端に涙が出てきて、声を上げて泣いた。
もういなくなってしまった二人の間でずっとずっと泣き続けた。

最後の頼みがこれ、ね。何が簡単なお願いよ、責任重大じゃない。

聞こえてきたのはアリスの声で思わず顔を見上げて、よく見えないけれどやっぱり姿かたちはアリスそのものだった。
どうしてこの時間、こんなときにここにいるのかわからなかったけど。不意にアリスが呟く。

明日の朝、この二人を埋めるわ。それと行くあてがないなら家にいらっしゃい。それなりにもてなしてあげる。

そう言って差し出された手。その手に私は自分の手を重ねられなかった。
ずっとここにいようと思ったから。二人の思い出と共にこの神社でずっと。
だから私はその手をはじいた。

そうよね、そうなるわよね。あの二人以上にあんたが心許せる奴がいるわけないもの。本当後始末するほうの身にもなってほしいわ。
本当に、ね。

夜の暗さに目がなれてアリスの顔を見れば。
その頬に一つの筋があった。今の私にもある涙の落ちた道だ。それを見て、アリスも私と一緒で悲しんでるんだとわかった。
それがわかって、わかったとき、私はアリスに抱きついてまた泣いた。
この痛い気持ちを一緒にわかってくれるアリスを必死に抱きしめて、またアリスも私を抱きしめてくれた。
そうやって私とアリスは二人でずっと抱きしめあいながら朝を迎えた。

あれから一年。一年前のこの日に二人をここに埋めてから、もうそれだけ経った。
私は今アリスと一緒に暮らしている。紅茶やお菓子が美味しいし、人形とも遊んだりしている。
アリス以外にも寺子屋のみんなやあの人たちと一緒に異変を解決した天狗や魔女とも遊んだりしている。
楽しかった、けどあの二人といた時間を思い出すと胸がぎゅっとなった。それは今でも変わらない。
でも今の私にはアリスがいる、寺子屋のみんなもあの人たちの仲間もいる。

一年前の二人を埋めたあの日、私はこう呟いた。

…また一人ぼっちの戻るのか―…、と。

二人の形見を、一つは見ながら、一つは胸に抱きながら。もうアリスと一緒に暮らすと決めていだけど、つい本音が口からでてしまった。
その時に聞こえたあの二人の声。

挿絵 ぼんじり様からお借りしました


おもえは一人じゃないんですわ?お?

そうよ。私達はいつでも傍にいるし、ほら後ろにも。

反射的に後ろを振り返ればこちらを見ながら静かに佇んで待っているアリスがいた。
そうして私は知った。今でも二人は傍にいてくれているし、もうアリスもいる。
だから何も寂しくないって。そう思って、全力でアリスに走っていって抱きついた。

「そろそろ行くわよー」
アリスの声が聞こえる。いつまでもここにいては二人をまた心配させてしまうかもしれない。
だから最後に話しかける。あの日から置かれずっとお墓を守り続けている盾と、胸に抱いているリボンに。
「もう一人ぼっちじゃないよ、ブロントさん、霊夢。だから、またね」
それだけ言って後ろで待っててくれているアリスに走って行った。
今では二人と同じくらいに大切なアリスは静かに微笑んで手を繋いでくれた。アリスには本当にありがとうって思ってる。だからこれからはアリスとの思いでもいっぱい作っていきたい。覚えられないくらいに。

私はあんまり頭が良くない。でも二つだけずっと覚えていることがある。
輪廻転生という言葉の意味と、いつでも駆けつけてくれる二人の笑顔を。

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Author:流ぬこ
自個偽無、候。
書いたり書いたりしている流ぬこです。
ピクシブなんかでも同じく流ぬこで書いています。
はじめの一歩を見るとオズマ戦でも小橋戦でもどの戦いでも泣けます。はい。

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